Thursday, August 18, 2005

ノースキャロライナの風景





ノースキャロライナの夏は、本当に「真夏」という感じだ。暑い日には華氏100度(摂氏で40度ぐらい)を超えることもある。建物の中はびっくりするぐらいエアコンが効いているので、むしろ長袖のシャツなんかが必要なのだけど。

最近ノースキャロライナ州内のいろんな町を訪ねる機会が多い。車で高速を東に向かって走っていくと、目にするのは広大な、タバコ畑。ここノースキャロライナは、タバコの産地なのだ。どこまでも、黄緑色のタバコの葉っぱが続いていく。これが、私の中では、ノースキャロライナの風景となっている。

タバコのプランテーションの歴史は、アメリカの奴隷制度とかかわりがあることは、周知のことだろう。数百エーカー(1エーカーは約1224坪)のタバコのプランテーションを、人の手で行っていたのだから、たくさんの労働者が必要だっただろう。南北戦争後奴隷制度はなくなり、プランテーションは工業化され、その生産は形を変えた。時代は変わっても、アメリカ政府はタバコ生産者をさまざまな制度で保護し、生計を支えてきた。

ところが近年の禁煙傾向は、タバコの生産を徐々に減らしているようだ。アメリカのタバコの会社が訴訟に負けて、高額の賠償金を払わされたのは、耳に新しい。公共機関はすべて禁煙で、社会の中にタバコの煙が漂える隙間は、ほんのわずかだ。以前のようにたくさん売れなくなっただろうし、政府の庇護もだんだんなくなるだろう。もはやアメリカ社会の害となってしまったタバコを、それでもまだ、この辺りでは作り続けている。アジアやスカンジナビアでは、まだまだタバコが必要とされているからだ。

見ている限りは、風情のある、美しい風景なのだけど。そしてまた、その姿も変わっていくのだろう。

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